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まず,本実験で使用する挟込装置の外観写真を Fi g. 1 に示す.この装置の幼体の挟み込み動作は,以下のよう になる.ロープ自身のヨリと逆回りの捻転を加える事で 生じた空間に苗を差し込み,その後ロープを元の状態に 戻した後,次の挟み込みができるよう,前方へ送る.

挟込装置はこの動作を行うために,図(Fi g. 1)中の右 側にある①ロープ固定クランプおよび左側のロープ固定 と回転機構を備えた②捻転部によって,挟み込み位置間 のロープ両端を固定し,②の取手を回転する事でロープ

を捻転させ,その後固定クランプ側にロープを送り出す 機構となっている.

Fi g. 1 挟込装置

ロープは,実際の養殖現場で一般的に用いられている 三つ網状で,比重の軽い,かつ強度も高いものとして,

稲葉製綱( 株) 製スーパーロープを使用した.Tabl e 1に その他特性を示す.

Tabl e 1 スーパーロープのその他特性

材質 比重

呼称分径

(mm)

引張強さ

(kN)

ポリプロピレン

0.91 12 18.6

ヨレは,実際に苗を挟み込む位置にマーキングを行い,

ロープ端部の開始位置からの距離と角度で表した.

ヨレの方向は,Fi g. 2 で示すように,ロープを送り方 向に見たとき,マーキングの位置が右の方向にずれてい く方向を時計回り(正の向き)とした.

Fi g. 2 ヨレの方向

3. 実験結果および考察

3.1 装置挿入前のロープの姿勢による影響

装置挿入前のロープの姿勢に着目すると,巻いたロー プを平置きの状態から引っ張り出すと,ロープひと巻き につき 1 回転捻れる(Fi g. 3).

Fi g. 3 挿入前ロープ姿勢による捻れの様子

このロープの置き方は,養殖作業で通常行われている やり方である.ヨレを起こす原因はこのことによるもの が大きいと考えられることから,まず,巻いたロープを 平置きの状態から装置に送ったものと,送り動作では捻 れ現象の生じないコードリール方式で装置に送ったもの とでヨレ具合を測定した.その結果を Fi g. 4 に示す.本 実験では,ロープのヨレは螺旋状に一様に増加したため,

縦軸は,ロープ端の開始位置からの累積回転数とした.

Fi g. 4 挿入前のロープの姿勢とヨレの関係

Fi g. 4 より,平置きのものではコードリール方式のも のに比べて,ヨレの数が多くなっている.この結果から,

平置き状態から送ることで生じる捻れ現象がロープのヨ レに影響を与えている事がわかった.また,平置き状態 のものは,ロープの末尾でヨレの発生が鈍化している.

これは,ロープの末尾付近では,地面に接地する部分が 減少することにより,ロープの末尾は摩擦の少ない自由 端になっているため,ロープに蓄積された捻れが,ある 程度開放された事によると推測される.

一方で,コードリール方式では平置きのものに比べて,

約 38%減少している.しかしながら,それでもヨレの数 はロープを送るに従って,直線状に増加している.

以上の結果から,ヨレの原因が平置きした状態による 捻れ現象である一方で,コードリール方式でもヨレは無 くならない事から,これら以外の要素がヨレに影響を与 えている事も浮かびあがった.そこで,次節では,その 他に考えられるヨレの原因について推測し,その結果を 述べる.

3.2 捻転部による影響

挟込装置の捻転部(Fi g. 1)では,海藻類を挟み込むた めの隙間を作るために,爪状固定具でロープを把持し,

ロープが緩む方向に捻れを加えている.これがヨレの原 因の1つと推測されるため,捻り動作を行ったものと行 わないものとの比較を行った.ロープの装置への送りは,

送りの影響を排除するために,コードリール方式で行っ た.また,今回の実験から,ヨレの測定は天井からロー プを吊るして測定した.そのため,ロープの長さは,天 井から吊るせるギリギリの長さである 4mとした.これは,

ロープを床に置いた時の摩擦の影響や,ロープに潜在的 に含まれる捻れの影響を極力排除するためである.また,

ヨレの大きさは,4mあたりの大きさである.結果を Fi g. 5 に示す.

Fi g. 5 捻転動作による影響

ヨレの大きさの絶対値の平均は,捻り動作ありが0. 90 回転,捻り動作なしが 0. 40 回転となり,捻り動作が影響 していることがわかる.

次に,爪状固定具の影響を調べた.捻転部では爪状固 定具にロープが常に把持されている状態にある.ロープ を送る際にも把持された状態のまま滑って送られている ので,爪状固定具がロープに影響を与えているのではと 考えた.実験は,爪状固定具を取り付けたもの取り外し たものとを比較した.爪状固定具以外のヨレの原因を排 除するために,捻り動作は加えず,ロープの装置への送 りはコードリール方式で行った.実験に用いたロープの 長さは 4mで,ヨレの大きさは 4mあたりの大きさである.

実験結果を Fi g. 6 に示す.

Fi g. 6 爪状固定具の有無とヨレの関係

ヨ レ の 大 き さ の 絶 対 値 の 平 均 は , 爪 状 固 定 具 あ り が 0. 40 回転,爪状固定具なしが0. 18 回転となり,爪状固 定具がヨレに影響していることが示された.

さて,ここで,Fi g. 6 を見ると,爪状固定具なしで,

時計回りと反時計まわりのヨレが観察されていることが わかる.爪状固定具なしの状態とは,送りの動作みの場 合であり,この状態で時計回りと反時計回りのヨレが観 察されたということは,捻転部以外から作用を受けてお り,その作用によりヨレの向きが決まっていることを示 している.

3.3 ロープの接地による変形の影響

挟み込みを終えたロープは成り行きで送られ床面へ接 地する.接地後は床面から反力を受け変形することにな る.この変形がヨレの原因に繋がっていると推測される.

この変形の影響を調べるために,接地後のロープが,

ロープの送り方向に対して時計回りに変形しながら接地 してゆく場合と,反時計回りに変形しながら接地してゆ く場合,影響が出ない場合として水平に送り出す場合の 3 通りを考える.接地後のロープの状態以外の影響が出 ないよう,コードリール方式での送り込み,捻転部の爪 状固定具なし,捻り動作なしにて実験を行った.結果を Tabl e 2 に示す.

Tabl e 2 ロープの接地後の姿勢とヨレの関係

ロープの姿勢 ヨレの方向 回転数

時計回り 反時計

1/2

反時計回り 時計

1/4

水平 −

0

接地後のロープの姿勢が時計回りの時は反時計回りに,

反時計回りの時は時計回りに,それぞれヨレていく.一 方で,ロープの姿勢を水平にしたものは水平を保ったま まであった.ヨレの大きさについては,顕著な違いは無 かった.

ヨレの方向が異なる原因は,ロープが回転しながら接 地すると,ロープに回転方向と同じ向きのトルクが生じ,

結果としてマーキングの位置がトルクの発生した方向と は逆の方向にずれてゆくからと考えられる.そして,水 平に送り出すとこれらの影響は無くなり,ヨレが無い状 態になったと推測される.以上より,ロープのヨレの方 向は挿入後の姿勢に依存していると考えられる.

また,前節の爪状固定具や捻り動作の有無によるヨレ 方向のバラツキ(Fi g. 5 および Fi g. 6)は,この挿入後の ロープの姿勢による影響であると推測される.

4. おわり に

( 株) ナカシマ技研と当センター共同で開発した海藻類 挟込装置を用いる事で生ずるロープのヨレの主原因を推 定し,これらがヨレに与える影響を調査し,以下の結果 を得た.

1) ロープのヨレは,次のことが原因で生じる.

① 巻いたロープを平置きした状態から巻の向きに対 し垂直に取り出すこと

② 捻転部の爪状固定具による把持

③ 捻り動作

④ 接地後のロープの姿勢

2) ①より生じるヨレ が最も大きく ,ロープの 送り込み をコードリール方 式にすること で,大幅に 抑制する ことができる.

3) ロープの捻れが小さい場合は,ヨレの方向は,挿入後 のロープの姿勢に依存している.

ッ 高精度 削加工技術 ( 第 3 報 )

ベ 磁気特性計測用

H

コ 巻枠 加工

水江宏* 大塚裕俊* 重 和夫* 橋口智和* 相原茂**

*

機械 金属担当 **西日本電線株式会社

Precision Cutting Technology of the Ceramics (The 3rd)

Cutting for a H-Coil Bobbin of Local Two-Dimensional Vector Magnetic Sensor

Hiroshi MIZUE

*

Hirotoshi OHTSUKA

*

Kazuo SHIGEMITSU

*

Tomokazu HASHIGUTI

*

Shigeru AIHARA

**

*

Mechanical and Metallurgical Engineering Gr.

**

NISHI NIPPON ELECTRIC WIRE & CABLE CO.LTD.

要 旨

前報ま 販 超硬合金エン 工具を用い ベ 溝加工実験

H

コ 巻枠加工実験を行った。本報

販 ヤモン コ テッ 超硬合金エン ワ ヤ 放電加工機 製作 た

PCD(

焼結 ヤモン

)

エン を用

い コニ 溝加工実験を行った そ 結果 い 工具 命 問題 生 工具1本あた

H

コ 巻枠1

個 加工除去量 達 った

1.

はじ めに

高 能 率 電 磁 力 応 用 機 器 開 発 あた っ 鉄 心 確 磁 気 特 性 計 測 不 可 あ 磁 束 密 度 や 磁 界

強 さ 面 を 計 測 た 微 コ を 用 い

方 法 提 案 さ い 本 テ 磁 界 強 さ を測 定

H

コ 巻 枠 精 密 加 工 取 組

巻 枠 溝 底 入 隅 部 形 状 コ 巻 乱 主 原 因 考 え 入 隅 部 形 状 精 度 向 を 目 的 削 加 工 実 験 を行 っ た 前 報 ま

1

H

コ 巻 枠 を

1

本 エ ン 仕 ワ 除 去 量 工 具 命 入 隅 部

削 残 幅 関 係 を明 ベ 製

2mm

H

コ 巻 枠 を試 作 巻 線 ま 行 った 加 工 精 度 良 好

あった ベ 削 性 良 い半 面 強 度 劣 巻 線

作 業 原 因 っ いた

た っ 本 年 度 巻 枠 材 質 被 削 材 を 高 強 度 コ ニ 変 更 た 加 工 実 験 を 行 っ た コ ニ

ン ッ 中 削 材 いわ 窒 化 素

曲 強 さ 大 い 材 料 あ ヤ モ ン 系 工 具 を

使 用 ほ い

2.

ダイヤモンド コー テッド 超 硬 合 金工 具

超 硬 合 金 母 材 ヤモ ン を コ テ ン た エ ン あ 銅 や 精 密 削 用 多 く 品 種 販 さ い 種 工 具 ヤモン 低 摩 擦 係 数

特 性 を利 用 非 鉄 金 属 鏡 面 仕 加 工 用 い 本 来 ン ッ 高 硬 度 高 脆 材 料

を 削 目 的 工 具 い

昨 今 ヤモ ン コ テ ン 技 術 進 歩

短 い 削 距 あ ば ン ッ 加 工

可 能 あ 情 報 を 得 た 低 価 格 販 工 具

程 度 耐 えう 確 認 た

2.1

実 験 方 法

加 工 機 安 田 工 業

(

)

製 精 密 立 型 高 速 ニン

YMC325

を使 用 た 機 計 測 用 顕 微 鏡

(

)

製 同 軸 照 明 付 観 察 ユ ニッ ン

(

)

20

倍 物 ン を 使 用 た 被 削 材 東 ソ

(

)

コ ニ

YTZ

粉 用 材 料 曲 強 度 :

1200MPa

硬 度

HV10

1250

弾 性 率 :

210GPa

を使 用 た 工 具 日 進 工

(

)

製 ヤモン コ テ ン エン

DCSE235(

直 径

1.0)

を使 用 た 削 条 件 を

Table 1

削 形 態

1

あた 長 さ

1.5mm

溝 削 加 工 液 使 用 乾 式 加 工 粉 機 飛 散 い

う 加 工 中 掃 除 機 を使 用 吸 引 た

Table 1 Slotting condition

Slotting condition No No.1 No.2 No3 Rotation (min-1) 6000 5000 5000

Feed rate (mm/min) 150 30 15

Depth of cut Z(mm) 0.1 0.1 0.05

40